エポスカードには「あとからリボ」や「いつでもリボ」といったリボ払いコースが用意されており、自分のペースに合わせて支払い方法が選べるようになっています。
クレジットカードを使う人の中には、「リボ払いがなんだかよくわかっていない」という人や「分割払いとなにが違うの?」という人も多くいることでしょう。
リボ払いは支払いが毎月一定の金額になるため、大きい買い物や支払い負担を軽くしたいときに便利ですが、利用すると高い手数料がかかることや気づいたら金額が大きくなってしまい元金が減らないなどの危険性もあり、よく知らないまま使うべきではありません。
今回はリボ払いの危険性や、メリット・デメリット、おすすめできない理由などを詳しく解説していきます。
リボ払いの危険性

リボ払いは支払い金額に関わらず毎月の支払い金額が一定になるため、上手に使うことで支払いのペースを無理なく変更することができます。
しかし、支払いが一定の金額になるため、カードを利用した金額はどんどん繰越されることになり、気づいたら利用限度枠ぎりぎりまで利用していて返済が終わらないという人が少なくありません。
また、リボ払いには各会社によっていくつかの種類があります。
返済金額に手数料を上乗せして返済するタイプや、返済金額の一部が手数料となって返済されていくタイプなどがありますが、後者のタイプだと返済金額がすべて返済に充てられるわけではないので、返済がさらに長引いてしまいます。
分割払いとの違い
分割払いとリボ払いは、一括ではなく分散して支払うという点で違いがわからないという人も多いのではないでしょうか。
分割払いの場合は、あらかじめ分割回数を決めて支払いをするため、支払いが最初に決めた回数以上長引くことがありません。分割手数料に関しても、あらかじめ支払い回数が決まっているので発生しない場合や、発生する場合も決まった回数分しか発生しないというのが分割払いです。
しかし、リボ払いの場合は毎月の支払いが一定の金額になるため、完済せずに新しい決済をすればするほど残りの金額がどんどん次の月へと繰越されていきます。
支払いが長期化すればするほど、手数料も高くなるのでもいつのまにか手数料ばかり多く払っているということが起きてしまいます。
エポスカードのリボ払いの特徴
エポスカードのリボ払いは実質年率15%という高い手数料がかかります。
エポスカードのリボ払いコースは以下の3種類のコースから選べるようになっています。
- 新標準コース(残高スライド元利定額)
- 標準コース(残高スライド元利定額)
- 定額コース
各コースの特徴や、エポスカードにある「いつでもリボ」と「あとからリボ」について解説していきます。
新標準コース(残高スライド元利定額)
毎月締め日までの利用残高(総額)の金額に応じて支払い金額がスライドする方式です。
▼新標準コースの例
利用残高 | 支払額 |
---|---|
5万円まで | 月々5,000円 |
10万円まで | 月々8,000円 |
15万円まで | 月々10,000円 |
20万円まで | 月々15,000円 |
50万円まで | 月々17,000円 |
例えば、毎月5万円までは月々の支払いが5,000円、10万円までは8,000円、15万円までは10,000円という風にあらかじめスライドする金額とそれに応じた支払い金額が決められています。
利用残高が5万を1円でも越したら、月々の支払いは8,000円になり、支払ううちに残高が5万以下になると月々の支払い金額が5,000円にスライドするという仕組みです。
標準コース(残高スライド元利定額)
上で説明した新標準コースよりも毎月の支払い金額が抑えられているのが標準コースです。毎月の支払い金額は抑えられますが、その分支払いが長引いてしまうため、結果手数料を多く払っていることになりかねないので注意しましょう。
新標準コースと同じく、あらかじめ決められたスライドする金額を超えると、月々の支払いがひとつ上に設定された支払い金額にスライドするという仕組みです。
▼標準コースの例
利用残高 | 支払額 |
---|---|
5万円まで | 月々5,000円 |
10万円まで | 月々8,000円 |
15万円まで | 月々10,000円 |
20万円まで | 月々15,000円 |
50万円まで | 月々17,000円 |
上記ふたつの「元利定額」というのは、冒頭でも説明した返済額のなかに利息分が含まれているタイプの支払い方法のため、返済額は一定のままなので支払い負担は楽になりますが、そのぶん返済額の一部部分は利息に充てられています。なるべく手数料を支払いたくないのであれば、余裕があるときに繰上げ返済をしなければ手数料を払い続けるということにもなりかねません。
定額コース
定額コースは、利用残高に関わらず、あらかじめ設定した金額をずっと払い続けるコースです。
上のスライド方式2種類では、あらかじめどの金額まではいくらというように、残高と返済額のバランスが決められていました。定額コースは利用残高がどれだけ大きい金額になっても、一番低い金額で5,000円だけ毎月支払うということもできますが、少ない金額で返済をし続けることによっていつまでもリボ払いの残高が減らず手数料分だけずっと払っているというリスクがあります。
▼定額コースの例
利用残高 | 支払額 |
---|---|
5,000円コース(定額) | 残高に関わらず月々5,000円の支払い |
10,000円コース(定額) | 残高に関わらず月々10,000円の支払い |
15,000円コース(定額) | 残高に関わらず月々15,000円の支払い |
20,000円コース(定額) | 残高に関わらず月々20,000円の支払い |
25,000円コース(定額) | 残高に関わらず月々25,000円の支払い |
※30,000円以降の金額コースもあり。
リボ払いを使う前に知っておきたいこと
「いつでもリボ」は自動的にすべての支払いがリボ払いになる
エポスカードの「いつでもリボ」は、申し込みをするとすべてのカード利用分が自動的にリボ払い扱いになるサービスです。
「いつでもリボ」を利用していると、お店で1回払いとして決済した金額も自動的にリボ払いになるというサービスです。
特徴を理解してどうしても大きい買い物が必要なときなどに利用するのは良いですが、手数料がかかることや仕組みをよく知らないまま設定するのはとても危険です。
毎月の支払いが一定額になるということで一見便利な支払い方法ですが、実質年率15%という高い手数料がかかります。
「あとからリボ」は1回払いなどで支払いしたものあとでリボに変更可能
エポスカードのあとからリボは、1回払い、2回払い、ボーナス一括払い、などで支払いをしたあとでも、期限を過ぎるまではあとからリボ払いに変更できる機能です。
リボ変更の申し込み期日については、支払い方法、支払日、支払い月、引き落とし口座などによって違うため、自分の設定日だといつ頃まで利用できるのか調べておく必要があります。
「いつでもリボ」と同じく、リボ払い手数料として実質年率15%がかかります。
「急な出費などでカード使いすぎてしまって今月の支払いが厳しい」というようなときに、リボ払いに変更することで滞納を回避するという使い方などができます。
リボ払いだけでなく、分割払いにもあとから変更可能なので、支払いが長期化しやすく手数料の高いリボ払いを利用するよりは払える分割回数を決めてしまうのがおすすめの利用方法です。
手数料の高さ
実質年率15%と聞いても、なんとなく高いことはわかるけど正直どのくらい損するのかわかりづらいですよね。
例えば、実質年率15%で20万円を48回払いとして大体月々5,000円前後でゆっくり返済していくとします。
この場合の手数料総額は67,180円とかなり高い金額になっていることがわかります。
実際リボ払いを利用していると20万円の買い物をして返済が終わる前に違う買い物をしていることがほとんどなので、実際はもっと高い手数料を毎月払っていることも。
手数料がどのくらいかかるかは、「リボ残高金額×0.150÷356日×30日」で計算すると、実質年率15%で1ヶ月お金を借りた場合の手数料がわかります。
もしもカードの利用限度枠すれすれまでリボ払いで支払いしていたらと考えると恐ろしいですよね。
リボ払いのメリット・デメリット
ここまで解説してきた通り、リボ払いは月々の支払い負担が軽くなる分残高が膨れ上がっているという感覚が少なく、気づいたらずっと手数料ばかり支払っていて減らないという地獄に陥りやすいことがリボをおすすめできない理由です。
それでも、新しくクレジットカードを作るとあらかじめリボ払い設定が初期設定になっているカードや、リボ払い設定にするとポイント還元率が良くなるなどで変更を勧められることも多いため、よくわかららないままリボ地獄にハマってしまう人が多いです。
支払いの負担が一時的に軽くなることや、キャンペーンポイントにつられてリボ払いを利用するとあとから手数料で損をしてしまいます。
基本的にリボ払いは利用しないということをおすすめします。
あまりおすすめとは言えないリボ払いですが、利用するメリット・デメリットをご説明します。
リボ払いのメリット
リボ払いを利用するメリットは以下の通りです。
- 毎月の支払い金額が抑えられる
- 使いすぎてしまった月もリボに変更できる
- リボ払い設定をすると特典がもらえることが多い
毎月の支払い金額が抑えられることや、カードを使いすぎてしまった時にリボ払いに変更することで滞納を防ぐなどこともできて上手に使えば便利な一面もあります。ただし、余裕ができたらできるだけ繰上げ返済をしてはやめに返済していく必要があり、基本リボ払い設定にしておくのは危険です。
また、他社カード会社などでもリボ払い設定にすることでポイントアップなどのキャンペーン還元が受けられることが多いというメリットがあります。
リボ払いのデメリット
リボ払いのデメリットは以下の通りです。
- 支払いが長期化しやすい
- 手数料が高い(実質年率15%)
- 少ない返済コースだとほとんど元金が減らない
- 気づいたら返せないほど残高が膨らんでいるケースも
前述の通り、手数料が高いことや少ない金額での返済は負担が少ない分支払いが長期化していつまでも元金が減りません。
メリットとしてリボ払い設定でキャンペーン還元などが受けられることが多いことを挙げましたが、手数料の総額を考えるとキャンペーンで得した分をとっくに超えるくらい手数料を払っていることも珍しくないです。
リボ払いにはメリットを打ち消すほどのデメリットが潜んでいるということを忘れずに利用しましょう。
リボ払いはできるだけ利用しないことが大切
ここまでリボ払いについて説明してきましたが、「気づかず支払いが長期化しやすい」ことからエポスカードのリボ払いはできるだけ利用しない方が良いでしょう。
エポスカードのリボ払いに限らず、各カード会社によってはリボの方式も違っても大抵は15%〜18%程度の手数料がかかるのでおすすめできません。
クレジットカードということで安心してしまいがちですが、年率15%〜18%といったら消費者金融でお金を借りるのと同じくらい手数料が高いということになります。
リボ払いは気軽に変更できてしまいますが、基本的に借金なので利用した場合はできるだけはやく返済計画を立てて返してしまいましょう。
利用するならリボ払いよりも分割払いがおすすめ
エポスカードの「あとからリボ」など、どうしても使いすぎてしまったときに延滞を回避するためにリボ変更するのはいいですが、同じく分割払いの変更も選べるため、毎月確実に支払える金額がわかるのであれば分割払いを選ぶことをおすすめします。
エポスカードの分割払いは2回払いまでは手数料無料で利用できます。
3回以降はリボ払いと同じく実質年率15%と高い手数料がかかってしまいますが、あらかじめ自分で分割回数を決められるため、期限を決めてはやめに返済してしまうことで無駄に手数料を払わなくて済むようになります。 リボ払いのリスクをよく理解して、上手にエポスカードライフを過ごしてください。